日産自動車(本社・横浜市)のカルロス・ゴーン代表取締役会長(64)が19日、東京地検特捜部に逮捕された。
容疑は金融証券取引法違反(有価証券報告書への虚偽記載)である。平成23年3月期~27年3月期の5年間、ゴーン容疑者の役員報酬は計約99億9800億円だったのに対し、有価証券報告書には計約49億8700万円しか記載されていなかった。
約50億円、有価証券報告書の役員報酬額を減額記載した疑いがある。
(刑が確定した訳ではないので、このように表現する)
しかし、これだけではないようだ。
有価証券報告書への虚偽記載は、平成28年3月期~30年3月期の3年分も該当している疑いがでてきた。
実際の報酬額との差額は、3年間で約30億円程度とみられている。
つまり、8年分(平成23年3月期~30年3月期)の 有価証券報告書に、合計約80億円の役員報酬を記載していなかった疑いがある。
情報元:ゴーン容疑者、直近3年分も30億円過少記載か : 読売新聞
ゴーン容疑者は数年前、「私的な目的での投資金支出」についても指摘されていたらしい。
関係者によると、証券取引等監視委員会が数年前に証券会社への証券検査を行った時、日産自動車の資金を私的に使った投資など、ゴーン容疑者の指示とみられる複数の不正行為の疑いが浮上したという。
このため、証券取引等監視委員会は、日産自動車に対し複数回にわたり、ゴーン容疑者に不正行為をやめさせるよう注意したという。
日産自動車は、ゴーン容疑者に再三是正を促したが拒否されたという。
情報元:ゴーン容疑者、是正を拒否 監視委が不正投資指摘 (1/2ページ) - 産経ニュース
ゴーン容疑者には、取締役への報酬総額を配分する権限があったという。他の取締役の報酬の一部が、ゴーン容疑者に流れていた疑いがあることが関係者への取材で明らかになったという。
また、ゴーン容疑者の母国ブラジル・フランス・レバノン(ゴーン容疑者は3重国籍)とオランダで、日産自動車側に邸宅を提供させていたとみられることも関係者の話で判明した。邸宅は海外の関連会社に購入させていたが、ゴーン会長は一部の家賃を支払っていなかった疑いがあるという。
ゴーン容疑者が逮捕されてまだ2日も経っていないが、早くもいろいろな情報が出てきている。
司法取引の成果だろう。
これらの情報がすべて事実とは断定できないが、ゴーン容疑者の行った不正は「約50億円の有価証券報告書への虚偽記載」だけでないのは確実だろう。
今回の一連の事件は、ゴーン容疑者の強欲が引き起こしたものだ。
ただ・・・
陰謀論になってしまうが、ゴーン容疑者の逮捕には、様々な人や組織の思惑が複雑に絡みあっているような気がする。