今日は「為替レート」が固定相場制から変動相場制に移行した日だ。
昭和48年(1973年)2月14日、1ドル=308円だった固定相場は、1ドル=277円からスタートした。
為替レートは、大東亜戦争以前は変動相場制だった。そして、今では信じられないくらいの円高だった。
昭和23年(1948年)に固定相場制となり、以後22年間続く。
その後、昭和48年に変動相場制に戻り、現在に至る。
昭和25年(1950年)以降の「米ドル/円」為替レート、原典:Wikipedia
日本円ができてからの為替の歴史は、簡単にまとめると以下のとおりだ。
明治4年(1871年)5月10日、『円』が正式に使われるようになる。
1ドル=1円強
明治27年(1894年)頃、緩やかにインフレが進む。
1ドル=2円前後
昭和7年(1932年)暮れ、前年の「金本位制の廃止」によりインフレとなる。
1ドル=5円前後
昭和20年(1945年)9月、大東亜戦争後の混乱期、急激なインフレが始まる。
1ドル=15円(軍用交換相場)
昭和23年(1948年)7月、更にインフレが進行する。
1ドル=270円前後
昭和24年(1949年)4月25日、インフレを抑えるため固定相場制へ。
1ドル=360円 ← 固定相場
昭和46年(1971年)12月19日、円切り上げ、ニクソン・ショック(ドル・ショック)による為替相場の混乱を収拾するため。
1ドル=308円 ← 固定相場
昭和48年(1973年)2月14日、再び変動相場制へ移行する。
1ドル=277円(開始レート)
平成元年(1995年)4月19日、バブルにより急激な円高となる。
1ドル=80円を割る
平成3年(1997年)、アジア通貨危機、アジアの通貨が広く売られる。
1ドル=140円前後
平成20年(2008年)、リーマンショック発生、安全通貨として円が買われ始める。
1ドル=114円(1月)⇒ 91円(12月)
平成23年(2011年)10月31日、大東亜戦争以降では最高の円高となる。
1ドル=75円32銭(戦後最高値)
平成24年(2012年)12月26日、第二次安倍内閣成立、大胆な金融緩和政策(アベノミクス)に着手する。
1ドル=85円前後
平成31年2月24日、本日。
1ドル=111円前後
明治3年(1870年)に作られた「20円金貨」、出典:Wikipedia
大東亜戦争以前は、今より遥かに円高だったことは、あまり知られていない。
通貨というものは、時代により価値を大きく変えるものである。