トヨタ自動車は8日、平成31年3月期連結決算(米国会計基準)を発表した。
連結売上高が前期比2.9%増の30兆2256億円となり、日本企業として初めて連結売上高が30兆円台に乗った。
地域別の売上高は、日本9兆5201億円、北米10兆5859億円、欧州3兆556億円、アジア4兆8323億円、その他2兆2315億円。
出典:Wikipedia
本業のもうけを示す連結営業利益は2.8%増の2兆4675億円と増益だった。
税金などを差し引いた純粋な企業利益である連結当期純利益は24.5%減の1兆8828億円だった。前期より減っているのは、トランプ米政権の税制改正による一時的な押し上げ効果の反動と、保有株の評価損計上が主な原因。
令和2年3月期の予想は、連結売上高が前期比0.7%減の30兆円、連結営業利益が3.3%増の2兆5500億円、連結当期純利益が19.5%増の2兆2500億円。
情報元:2019年3月期 決算要旨 | トヨタ自動車株式会社
連結決算とは、親会社に加え、子会社や関連会社など企業グループを構成する複数の会社の会計を加算した決算のことである。単独決算より実態経済に近いため、企業の決算情報はこちらの方が重視されている。
豊田章男社長は、決算をどう評価するかの質問に対して、以下のように述べ評価した。
「私ども売上規模で初めて30兆円を超えることができました。これもひとえに私どもの売上に寄与頂きましたお客様。そして、販売店、仕入先、そして従業員。すべての人達がコツコツと積み上げてきた80年に渡る結果だと思います」
(上の動画22:05辺りから)
自動車を買いたいと思ったとき、最初に選択肢にあがる自動車メーカーはどこ?
— 素人が新聞記事書いてみた (@np_ama) May 9, 2019
トヨタ自動車の経営戦略は、ランチェスター戦略において強者(シェアNo1企業)がとるべきとされる「ミート戦略」を基本としている。
ランチェスター戦略とは、企業などが勝つための理論と実務の体系である。
ミート戦略とは、下位企業が発表した製品などに、自らの製品なども同質化することである。つまり、下位企業の独自性を潰す。
トヨタ自動車は、低価格の小型車から高級セダンまで、ほぼすべてのタイプの自動車を製造・販売している。日本人が自動車の購入を考えたとき、トヨタ車を第一選択肢にあげる方は多い。
筆者は決算報告の生で見ていたが、「トヨタ自動車はスキがないな」と再認識した。
未来のことはわからないが、10年後も、トヨタが日本の自動車メーカーNo1のような気がする。