天皇皇后両陛下は27日、国賓として来日したトランプ米大統領夫妻と、皇居・宮殿の「竹の間」で御会見になられた。陛下が御即位後、外国元首と御会見なされるのは初。
宮内庁によると、御会見は約15分間で和やかな雰囲気で行われたという。
トランプ氏は「ご即位後、最初の国賓としてお招きいただいたことを光栄に思います」と感謝を述べた。
陛下は「私も大統領をお迎えできたことをうれしく思います」とお応えになられた。
トランプ米大統領夫妻を「竹の間」までお連れなされる天皇皇后両陛下、原典:宮内庁提供映像
御会見に先立ち、両陛下主催の歓迎行事が行われた。
トランプ氏は午前9時20分過ぎ、車で宮殿に到着し、陛下に「お会いできてうれしいです」と英語で挨拶した。陛下は「初めまして」と英語でお応えになられ、にこやかに握手をなされた。その後、通訳を介さずに親しくお言葉をお交わしになられた。
歓迎行事は宮殿・東庭で行われ、皇嗣(こうし)同妃両殿下、安倍総理ら三権の長、閣僚ら約50人が参列した。両国の国歌演奏の後、トランプ氏が陸上自衛隊の儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼を受けた。
歓迎行事の後、両陛下はトランプ夫妻を御会見が行われる「竹の間」までお連れになられた。途中、にこやかに会話をお交しになりながら、皇族方や職員の紹介をなされた。
両陛下は御会見を終えた10時15分ごろ、トランプ夫妻を南車寄せでお見送りなされた。両陛下は夫妻を乗せた車に笑顔でお手をお振りになられた。
同日夜には、トランプ夫妻を歓迎する両陛下主催の宮中晩餐会が開かれた。日米の関係者約165人が参加した。現在の両国の強い絆が示されたものだった。
国家元首として国賓をお迎えなされる天皇陛下。そして、それを支える皇族方や関係者の姿をみて、日本人であることに誇りを感じた。