素人が新聞記事書いてみた

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大阪大学、世界初、iPS細胞から作製した角膜を移植=視力改善

大阪大学の西田幸二教授(眼科学)らのチームは28日、世界で初めて、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した角膜細胞を患者の目に移植したと発表した。

 

移植手術は、「角膜上皮幹細胞疲弊症」という角膜を新たに作る細胞が失われる病気の40代女性に対して行われた。両目がほぼ失明状態だったという。

手術は7月25日に、左目に実施された。

患者は8月23日に退院し、術後の経過は順調。濁ったところが透明になり、視力はかなり改善し、日常生活に支障はないという。

 

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iPS細胞を用いて角膜を再生する臨床研究のイメージ、作成:素人が新聞記事書いてみた

 

iPS細胞とは、細胞を培養して人工的に作製された多能性の幹細胞のことである。皮膚や臓器など様々な細胞に変化する能力をもつ。

 

今回の臨床研究は、京都大学iPS細胞研究所より提供された、他人のiPS細胞を用いて行われた。

同チームが独自に開発した方法で、角膜の細胞を作り、厚さ約0・05ミリのシート状に加工した。

これを2時間ほどかけ、角膜上皮幹細胞疲弊症の患者の目に移植した。

術後1年間は経過を観察し、慎重に安全性や有効性を調べる。

 

同チームは今後、重症の角膜上皮幹細胞疲弊症患者に対し計4例の移植手術を行う。

年内には2例目の移植手術を予定しているという。

 

情報元:世界初、iPS細胞から作製した角膜上皮細胞シートの第1例目の移植を実施 | 大阪大学医学系研究科・医学部

 

角膜上皮幹細胞疲弊症の国内患者数は年間1000人弱と推定される。

治療法は角膜移植が一般的である。しかし、提供者が慢性的に不足していること、更には拒絶反応も発生しやすいという課題があった。

今回の角膜移植を実用化させるには、少なくとも5年以上はかかるが、何としても実現させてもらいたい。

 

iPS細胞を用いた再生医療の臨床研究は、目の網膜の難病、パーキンソン病に次いで、今回で国内3例目である。

iPS細胞には大きな可能性を感じる。