東京都知事選が5日、投開票され、無所属で現職の小池百合子氏(67)が、再選を果たした。
投票率は55・00%。前回の平成28年より4・73ポイント下回った。
小池氏の得票は366万1371票。平成24年の猪瀬直樹氏の433万8936票に次ぐ歴代2位。
今回の選挙には、過去最多となる22人が立候補していた。得票数上位6人は以下のとおり。敬称略。
- 小池百合子(67)3,661,371票(59.70%)
- 宇都宮健児(73) 844,151票(13.76%)
- 山本太郎 (45) 657,277票(10.72%)
- 小野泰輔 (46) 612,530票 (9.99%)
- 桜井誠 (48) 178,784票 (2.92%)
- 立花孝志 (52) 43,912票 (0.72%)
- (以下略)
東京都知事に再選した小池百合子氏、原典:首相官邸ホームページ
小池百合子氏は兵庫県芦屋市出身。アラビア語通訳、ニュースキャスターを経て、平成4年(1992年)に政治家となった。
参議院議員を1期、衆議院議員を8期つとめた。国務大臣の経験は、環境大臣(第5-7代)、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)、防衛大臣(第2代)。
前回、平成28年の東京都知事選挙で初当選し、東京都知事となった。今回が2回目の当選。
前回の選挙公報で「7つの0(ゼロ)を目指す」とし、待機児童、介護離職、残業、都道電柱、満員電車、多摩格差、ペット殺処分の7項目を挙げた。
このうち、ペット殺処分ゼロは平成30年(2018年)度に実現。満員電車ゼロも、新型コロナの拡大により企業の在宅勤務や時差通勤への取り組みが進展し、ほぼ解消した。その他の5項目は未達成。
小池百合子氏は当選が確定した5日夜8時過ぎ、都庁近くの事務所で記者会見を行った。
冒頭「これから大切な2期目、その重責を担っていくその重さに大変、責任を感じるところでございます」と挨拶した。
新型コロナウイルス感染症対策については、「第2波に備えるという意味でも、非常に重要な時期」と述べた。その上で、専門家を集めた米国疾病対策センター(CDC)の東京版を創設する考えを示した。今回の選挙公約。
政府に対しては「水際対策をしっかり行ってもらいたい」との要望した。
東京五輪については、国際オリンピック委員会(IOC)や競技団体などとの連携し、安全を最優先。費用は削減し、簡素化するとした。
今回、多くの候補が五輪の中止や延期を揚げるなか、小池氏は来夏の開催を公約に挙げていた。
小池氏の当選には賛否両論があろう。
ただ、東京都民は大きな変化より、現状維持を選択したといえよう。