「瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案」が3日、衆院本会議で可決、成立した。参議院先議法案。
瀬戸内海の一部では、汚染物質である栄養塩(窒素・リンなど)の不足により、漁業に悪影響がでてきている。
このため、工場や家庭などからの排水規制を緩和する。
瀬戸内海、Wikipedia
瀬戸内海では高度経済成長期以降、赤潮の被害が深刻となっていた。
原因は工場や下水処理場などから排出される栄養塩(窒素・リンなど)だ。
この対策として、昭和48年に「瀬戸内海環境保全臨時措置法」が制定された。
当初は時限法だったが、昭和53年に改正され現行の「瀬戸内海環境保全特別措置法」となり恒久法となった。
ただ、近年では一部地域で水質改善が進み過ぎて栄養塩が不足。漁獲量は減少し、養殖のアサリやカキ、ノリなどにも被害がでていた。
改正法では、瀬戸内海に面する府県知事が、栄養塩類の管理に関する計画を策定できる制度を創設する。栄養塩(窒素・リンなど)は海域や季節ごとに、適量を海に供給できるようになる。
改正法は早ければ来年4月に施行となる。
海はきれいになり過ぎても、今回のような問題が発生する。
海を汚せと言っている訳ではない。海に流すべきものは、流す必要があるのだ。
何事もバランスが重要である。