英国、ドイツ、イタリアで27日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が初めて確認された。
同変異株は、欧州では26日にベルギーで初の感染者が確認された。同日にオランダでも確認。
オミクロン株は、欧州で感染拡大しそうな雲行きだ。
世界保健機関(WHO)によると、26日時点で南アやボツワナ、イスラエル、香港でも感染者が確認されているという。
新型コロナウイルスは脂質二重膜で覆われており、この膜に突き刺さる形で「スパイクタンパク質」が存在している。
日本や米国などで接種されている新型コロナウイルスワクチン(mRNAワクチン)は、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生や細胞性免疫応答により感染を防ぐ仕組み。
南アフリカで初めて確認された「オミクロン株」は、従来株(武漢株)と比べ32か所もの変異があった。
よって、新型コロナウイルスワクチン(mRNAワクチン)の効果が弱い可能性がある。
英国のジョンソン首相は27日、記者会見し、イングランドの公共交通機関や店舗でマスクの着用を再び義務付けることを明らかにした。
ジョンソン氏はオミクロン株について「非常に速く感染が拡大し、ワクチンを2回接種した人にも拡散し得るようだ」と述べた。
27日時点で、英国では2人の感染が確認されており、共に南アフリカに渡航したとみられる。
ドイツでは、南アフリカからミュンヘン空港に渡航した2人の感染が判明。他に南アフリカから帰国した1人にも感染の疑いが出ているという。
イタリアでは、モザンビークに最近渡航した1人の感染が判明した。
欧州では既に、感染者が相当数いるとみられる。
日本政府は、南アフリカ等7カ国からの水際対策を強化するとしている。
それだけでは不十分と感じるとは、筆者だけだろうか?