日米原子力協定が16日、発効から30年間の期限を迎え、17日に自動延長された。
今後は日本又は米国の「いずれかの通告」があれば、6カ月後に協定を終了することができるようになった。
日米原子力協定とは、米国から日本への核燃料の調達や再処理、資機材・技術の導入などについて取り決めているものだ。
この協定は、使用済核燃料の再処理によるプルトニウム製造を認めている。
しかし、日本が核兵器を作ることは不可能だ。
まず、日本が核燃料を兵器に転用するのは協定違反だ。
厳しいペナルティを受ける。
商用の原子力発電所の原料も得られなくなる。
核兵器にはいくつかの種類がある。
一般に「原爆」と言われる爆弾には、「ウラン爆弾」と「プルトニウム爆弾」の2種類があり、動作メカニズムは全く異なる。
このウラン235を爆弾内で2つに分け、火薬を使い1つにすれば、勝手に核分裂が始まる。
爆弾の仕組みは簡単だが、ウラン235の抽出が難しい。
ウランにはウラン235とウラン238があり、ウラン235は天然ウランにわずか0.7%程度しか含まれていない。
現在の原子力発電に使用されているウラン235の濃縮は5%程度だ。ウラン爆弾に使用するなら95%程度まで濃縮する必要がある。
技術的には、六ヶ所再処理工場で濃縮が可能だ。
しかし、濃縮を始めた瞬間に、IAEA(国際原子力機関)にバレるような仕組みになっている。
プルトニウム爆弾は、核分裂物質に「プルトニウム」を使用する。
この プルトニウムの製造を「日米原子力協定」により日本は認められている。
しかし、プルトニウム爆弾は高い技術力を必要とする。
爆弾内の火薬の配置や点火する位置などが適正でないと、プルトニウムは核分裂をしない。
少なくとも、数回の核実験は必要だ。
現在、米国にバレずに、地球上で核実験を行うのは不可能だ。
衛星で監視されているからだ。
技術的には、ウラン爆弾は製造可能だ。
プルトニウム爆弾はある程度時間と実験が必要だ。
水爆は難しい。
万一、日本が核兵器開発を始めたら、すぐにバレるし、強力な経済政策を食らうことになる。
恐らく、相当の餓死者がでるだろう。
(ただし、米国が黙認した場合は別)
日米原子力協定は、日本の敵対勢力に、「日本も核武装できる能力があるのだぞ!」という脅しをかけるために必要だ。
この協定により、抑止力が働いている。
日米原子力協定の「プルトニウム保有」については、朝日新聞も猛反対している。
国益になる政策とみて間違いないだろう。
日米原子力協定は現在、日本政府の意思で終了することが可能だ。
もし、鳩○○紀夫のような人間が総理になったら、破棄される可能性がある。
日米原子力協定を今のような不安定な状態にしておいてはいけない。