今日は朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮語: 조선민주주의인민공화국)、通称「北朝鮮」が成立した日だ。
日本は北朝鮮を国家承認していない。
日本人の北朝鮮に対するイメージは凄く悪い。
当然だ。
日本人を拉致したり、日本近海にミサイルを発射したり、核開発をしたり。
つい最近では、日本のEEZ(排他的経済水域)で、北朝鮮漁船による大量の違法操業が確認され、海上保安庁により追い払われている。
北朝鮮は、どのような経緯で成立したのだろうか。
出典:外務省
明治43(1910年)、「韓国併合ニ関スル条約」(日韓併合条約)の締結により、日本は大韓帝国を併合する。
韓国併合である。
大韓帝国とは、現在の北朝鮮と大韓民国(通称「韓国」)のある地域に存在した国だ。今の韓国ではない。
もちろん、韓国併合は国際上、合法的なものだ。当時の世界各国も了承している。
日本は、朝鮮半島に朝鮮総督府を置いて、大東亜戦争が終結するまでの35年間統治した。
大東亜戦争末期の昭和20年(1945年)8月9日、ソ連は「日ソ中立条約」を破り、日本に宣戦布告する。
そして、朝鮮半島へも進軍を開始する。
同月13日には清津(チョンジン)を占領する。実質的に日本の統治から外れた最初の街である。
14日に日本は「日本への降伏要求の最終宣言」、通称「ポツダム宣言」を受諾する。
翌15日の正午には、昭和天皇の「終戦の詔書(大東亜戦争終結ノ詔書)」により、戦争の終結を日本中の人々が知ることになる。一般的に、「玉音放送(ぎょくおんほうそう)」と呼ばれるものだ。
しかし、ソ連は日本に対する戦闘行為を止めなかった。
これが北朝鮮ができる原因の発端となる。
昭和20年(1945年)9月6日、「朝鮮人民共和国」が成立する。ポツダム宣言の受諾をうけ、朝鮮総督府から朝鮮の行政権を移譲された臨時政府だ。存続した期間は1ヶ月もない。
同月9日 、朝鮮総督府は降伏文書に調印し、日本の朝鮮半島統治は正式に終了する。
10月3日には、「ソビエト民政庁」が設置される。現在の北朝鮮の地域をソ連が暫定的に統治するためのものだ。
昭和21年2月8日には「北朝鮮臨時人民委員会」が樹立される。委員長にはソ連軍の意向で金日成(キム・イルソン)が就任した。同組織は立法組織と行政組織が併存しており、政府として未熟な面があった。
このため、昭和22年(1947年)2月20日には「北朝鮮人民委員会」として再編成され、正式な政府体制が発足した。
北朝鮮人民委員会委員長・金日成、出典:北朝鮮人民委員会 - Wikipedia
昭和23年(1948年)9月9日、朝鮮民主主義人民共和国が建国される。「北朝鮮人民委員会」は発展的に消滅した。
金日成は首相に就任した。
同年10月12日、ソ連は朝鮮民主主義人民共和国の国家承認を行う。ソ連による軍政は公式に終結する。
金日成の権力が強化されたのは、自らの政敵の排除(大部分は殺害)が概ね完了した、昭和33年(1958年)以降だ。
金日成は、この時の粛清で多くの人間を殺害している。
むしろ、歴代の権力者の多くが行ってきた事だ。
現在の北朝鮮の権力者・金正恩(キム ジョンウン)も、叔父・張成沢(チャン ソンテク)を残忍な方法で公開処刑し、兄・金正男(キム ジョンナム)も暗殺した。
北朝鮮はなぜこのような国なのだろうか?
多くの日本人は疑問に思うだろう。
更に、北朝鮮には他の国にない特殊な事情もある。
確実に言えることは、北朝鮮は日本人にとっては非常に迷惑な国家ということだ。