野田聖子総務相は11日の定例閣議後の記者会見で、「ふるさと納税制度」を抜本的に見直す方針を表明した。
一部の地方自治体が、高額な返礼品により多くの寄付を集めていたり、地場産品以外を返礼品としていたためだ。
違反した地方自治体に対しては、税の優遇措置を受けられなくなる仕組みを導入する。
与党などの了承を得た上、「地方税法改正案」を来年の通常国会(平成31年1月から)に提出し、来年4月からの施行を目指す。
総務省は昨年4月と今年4月、総務大臣通知により、「返礼割合3割超にしないこと」「地場産品以外の返礼品をしないこと」について、各地方自治体に通知している。
総務省は11日、「ふるさと納税に係る返礼品の見直し状況についての調査結果」を発表した。
9月1日時点、全1788地方自治体のうち13.8%に当たる246が寄付額の3割超となる返礼品を贈っていた。
なお、10月末までに見直す意向がない地方自治体は、9.7%の174に上った。
ふるさと納税とは、地方自治体(都道府県と市町村・特別区)への寄付金を、確定申告のときに寄付金控除として扱える制度のことだ。
本来、国や地方自治体に払う税金を、自分の気にいった自治体に払うことになる訳だ。
寄付した地方自治体が「ふるさと」かどうかは、全く関係ない。
寄付金をすると、地方自治体から返礼品がもらえる。
この返礼品が今回問題になっている。
ふるさと納税は、2,000円以上の部分が税金から控除される。
所得税減額又は還付金増というかたちで寄付金が戻ってくることになる。
ただし、限度額がある。
控除金額は所得の金額や種類、扶養家族の人数などにより異なる。
詳細な控除金額を知りたい人のため、計算できるサイトのURLを下に貼り付けておく。
ふるさと納税は廃止すべきだ!
様々な問題があると同時に、導入目的を達成できないからだ。
まず問題なのは、民業圧迫だ。
現在のふるさと納税制度は、返礼品がほしくて寄付をする人が大半だ。
やっていることは民間の小売業とよく似ている。
実際に民間の仕事や利益を奪っている。
それに、役人は商売が下手だ。
儲かっているとはとても思えない。
地方自治体の仕事は金儲けではなく、住民の利便性の向上だ。
公的サービスに競争原理を取り入れてはいけない。
地方自治体間の不公平も発生する。
寄付金は特産品がある地方自治体に集中することになる。
本当に寄付金が必要なのは、税収の少ない貧しい自治体だ。
更に、東京からは多くの税金が逃げていっている。
東京の住民は東京の社会インフラを使って生活している。
インフラの使用料とも言える住民税(道府県民税と市町村民税)を全く関係ない地方自治体に払っていることになる。
ふるさと納税が導入された目的は、地方の活性化だ。
これには、東京の一極集中を緩和するという意味も含まれる。
ふるさと納税では、地方を活性化することはできない。
地方活性化のためには、人が移り住む必要があるからだ。
そのためには、職場が最重要だ。
もちろん、電気や水道、通信網、学校、病院なども必要だが。
地方活性化のために有効な政策は「特区」だ。
引っ越してきてくれた企業に対して、寄付金をだしてり、税金を優遇したりする。
支那では、以下のような政策が行われている。
・市財政より毎年2,000万元の事業支援金給付(漯河経済技術開発区)
・法人税等が3年間免除され、その後は50%に減額(コルラ経済技術開発区)
日本企業の多くが支那に進出したがる理由の一つがこれだ。
地方活性化にためには、国家の力が必要不可欠だ。
地方自治体も自力で可能なら、とっくにやっている。
企業を呼び込むための政策だけは、支那を見習った方がいい。