厚生労働省と文部科学省の有識者合同会議「ヒト受精胚へのゲノム編集技術等を用いる生殖補助医療研究に関する専門委員会」は28日、ゲノム編集技術等の倫理指針を正式に了承した。
ゲノム編集技術等の解禁情報
解禁時期:2019年4月
研究目的:「基礎的」であること
研究対象:生殖補助医療に限定
禁止事項:ゲノム編集した受精卵をヒトや動物の胎内へ戻すこと
情報元:厚生科学審議会 (ヒト受精胚へのゲノム編集技術等を用いる生殖補助医療研究に関する専門委員会)
DNAの立体構造、出典:Wikipedia
ゲノムとは、DNAのすべての遺伝情報のことである。
遺伝子"gene"と染色体"chromosome"から合成された言葉である。
DNAとは、"deoxyribonucleic acid"の略で、日本語では「デオキシリボ核酸(デオキシリボかくさん)」と言う。
生物において、遺伝情報の継承と発現を担う物質である。
例えば、両親と顔が似ているとか、同じ病気にかかりやすいというのは、DNAにより、遺伝情報が子供に継承されたからである。
ゲノム編集とは、「ヌクレアーゼ」という物質を使い、狙った遺伝子を改変する技術である。
「遺伝子組み換え技術」よりも、大胆かつ速く、そして低コストで、遺伝子を改変することが可能ある。
具体的なメリットとして、たくさんの作物の遺伝子を改変し、収穫量を増やしたり、味を良くしたり、病気に強い品種を作ることも可能になる。将来的には医学にも応用が可能だ。
もちろん、新しい技術だけに危険性はある。
ゲノム編集のイメージ図、出典:Wikipedia
2019年4月より、 ゲノム編集技術等の研究が解禁される。
ただし、条件は厳しい。
ゲノム編集した受精卵をヒトや動物の胎内へ戻すことを禁止されている。
研究対象は生殖補助医療に限定しており、医療への応用はできない。
更に、研究目的は「基礎的」であることという文言が倫理指針に書かれた。
「ヒト受精胚へのゲノム編集技術等を用いる生殖補助医療研究に関する専門委員会」は、ゲノム編集技術等の研究を解禁したが、今回は大きな規制をかけた。
これは反対する勢力があるからだ。
新しい科学技術の研究を始める時、人権団体や一部のマスコミ(○日新聞など)は、過度に危険を煽り、邪魔をしてきた歴史がある。
このような研究は狙われやすい。
この予感が外れてくれればいいのだが・・・