韓国海軍の駆逐艦が20日午後3時頃、能登半島沖で、海上自衛隊のP-1哨戒機に対し、「火器管制レーダー」を照射したと発表した。
情報元:防衛省・自衛隊:韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について
岩屋防衛相は、「火器管制レーダーの照射は、基本的に実際の火器の使用に先立って実施する行為。これを相手に照射することは、不測の事態を招きかねない、極めて危険な行為であると認識している」と述べた。また、「今回の事案が発生したことは極めて遺憾であり、再発防止を強く求める」とも述べた。
日本側は21日、外交ルートで韓国側に強く抗議し、再発防止を求めたことも明らかにした。
海自哨戒機に火器管制レーダー照射をした韓国海軍の「広開土大王級駆逐艦」、出典: 防衛省・自衛隊
海自のP-1哨戒機に対して「火器管制レーダー」を照射したのは、韓国海軍の
防衛省によると、P-1哨戒機は厚木基地所属で、日本の排他的経済水域(EEZ)内の能登半島沖海上で、警戒監視活動を行っていた。
火器管制レーダーの照射は警告なしに行われた。P-1哨戒機は目視で火器管制レーダーが動くのを確認、照射されたレーダー電波も感知し、退避行動を取ったという。
火器管制レーダーは、ミサイルなどを発射する際、標的の方向や距離を測定するために電波を放射する装置である。国際法上、照射は武器使用に準ずる行為とされている。
照射された火器管制レーダーはSTIR-180で、対空ミサイルの誘導か主砲の発射に使われるものである。
P-1哨戒機の搭乗員は無線で意図を問い合わせたが、駆逐艦から応答はなかったという。
火器管制レーダー照射を受けた海自の「P-1哨戒機」、出典:Wikipedia
この件に関し、韓国の大手メディア「中央日報」は以下のように報道している。
韓国軍は「日本側の誤解」という立場だ。ある海軍関係者は「この日、北朝鮮の遭難船のためにレーダーを稼働したのを日本が誤解し、この点をすでに日本側に説明した」とし「すでに午前からレーダーを稼働した状況だったため、日本を狙ったのではないことは明らかだ」と説明した。
引用:中央日報
照射された火器管制レーダーは「STIR-180」である。
捜索の為に用いられることは、通常は有り得ない。
火器管制レーダーの照射は、平成25年(2013年)1月30日に東シナ海において、支那海軍のフリゲート「連雲港」が、海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」に対して行われた事案がある。
韓国軍が行ったのは初である。
米軍やロシア軍なら、十分に撃沈されている可能性がある。