厚生労働省は30日、輸入鮮魚介類の検査を全国の検疫所で強化するため、「平成31年度輸入食品等モニタリング計画」を6月1日から改正すると発表した。
対象となるのは、①韓国産ヒラメ、②生食用冷蔵むき身アカガイ、タイラギガイ、トリガイ、ウニ。
韓国産ヒラメについては、寄生虫クドアの抽出検査の対象を輸入量の20%から40%に引き上げる。
生食用冷蔵むき身アカガイ、タイラギガイ、トリガイ、ウニについては、腸炎ビブリオの検査対象を10%から20%に引き上げる。
厚生労働省によると、昨年度はアカガイ、タイラギガイ、トリガイの全量を韓国から輸入しており、ウニは韓国や米国など計10か国から輸入している。
ヒラメ、出典:Wikipedia
韓国産ヒラメに関しては、寄生虫「クドア」を原因とする食中毒が毎年発生している。
日本国内の韓国産活ヒラメが原因のクドア食中毒事例(食中毒と断定されたもの)
平成28年:10件、患者113人
平成29年: 5件、患者 47人
平成30年: 7件、患者 82人
クドアとは、ヒラメに寄生するクドア属の寄生虫(粘液胞子虫)の一種である。正式名を「クドア・セプテンプンクタータ」という。クドアによる食中毒は、ヒラメの刺身が原因のものが多く、 食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢を発症する。軽症で終わることが多い。
生食用冷蔵むき身アカガイ、タイラギガイ、トリガイ、ウニに関しては、「腸炎ビブリオ」による食中毒が発生している。
規格基準が策定された平成13年には、年間308件(患者数3065人)。平成30 年は22件(患者数222人)確認されている。
腸炎ビブリオとは、主に海水に生息する細菌である。室温でも速やかに増殖するが、真水や酸には弱い。魚介類からヒトに感染する場合が多く、潜伏期は8~24 時間。腹痛、水様下痢、発熱、嘔吐の症状を発生させる。
違反が確認された場合、全量検査に切り替える。
全量検査でも基準を超えると、安全が確認されるまで輸入を認めない可能性もある。
情報元:平成31年度輸入食品等モニタリング計画の改正について(韓国産ヒラメ等に係る衛生対策の確保) | 厚生労働省
菅義偉官房長官は30日の記者会見で、韓国産ヒラメ等の検査強化について「近年、対象の輸入水産物を原因とした食中毒が発生しており、食中毒が増加する夏場を控え国民の健康を守るという観点から行うものである」と述べた。
情報元:令和元年5月30日(木)午後 | 令和元年 | 官房長官記者会見 | ニュース | 首相官邸ホームページ
韓国は現在、安全性が科学的に確認されているにも関わらす、福島県など8県の水産物の輸入規制を続けている。
今回の検査強化は、韓国に対する事実上の「対抗措置」である。
菅義偉官房長官がこのように発言したのは、日本より韓国の国益を重視する〇日新聞や反日議員などが騒ぐからである。彼らが騒ぎ始めると世論が大きく傾く。ネットの普及により以前ほどの影響力はなくなってきたが。