第25参議院議員通常選挙が21日、投開票された。
与党の自民、公明両党は改選定数124の過半数を獲得した。
自公に日本維新の会などを合わせた憲法改正に前向きな「改憲勢力」は、国会発議に必要な3分の2議席(非改選議席と合わせ164議席)には届かなかった。
全国に32ある改選定数1の「1人区」では、自民党が22勝、野党が10勝で、自民党が勝利した。
自民党は57議席を獲得し、新勢力は113議席。公示前より9議席少なくなった。
野党では立憲民主党が躍進、17議席を獲得し、新勢力は32議席と8議席増やした。
日本維新の会は議席を増やし、国民民主党と日本共産党は減らした。
諸派では、れいわ新選組が2議席、NHKから国民を守る党が1議席を獲得した。
第25参議院議員通常選挙の結果と新勢力、作成:素人が新聞記事書いてみた
参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数を改選する(日本国憲法第46条)。
今回の改選数は124議席である。非改選の121議席と合わせ、参議院は計245議席。
安倍総理(自民党総裁)は国政選挙に6連勝し、国民の信任を得た。
9月には内閣改造や党役員人事を実施し、憲法改正や消費増税対策を見据えた布陣をとるとみられる。
自民、公明両党で改選過半数を獲得し、かつ、参議院でも両党で過半数を占めていることから、政権運営に支障はない。
野党である日本維新の会が政策的に近く、協力的なのもプラス材料だ。
ただ、自民党は参議院での単独過半数を失ったため、今後は連立を組む公明党に配慮した政権運営となる。
改選勢力は3分の2割れとなり、安倍総理が言う令和3年(2021年)9月までに憲法改正の国民投票が行われるかは微妙な情勢。
護憲勢力ではあるが国民民主党などには改憲に賛成の議員もいる。安倍総理が野党と接近する可能性は十分にある。
総務省は22日、参院選の選挙区の投票率が48.80%だったと発表した。
補選を除く国政選挙で、投票率が5割を切るのは戦後2回目。平成7年(1995年)参院選の44.52%に次ぐ低さだった。
国民が選挙に行かないようでは、良い国はつくれない。