キリスト教とは、イエスをキリスト(救い主)として信じる一神教である。
信者数は20億人を超えており、全ての宗教の中で1番多い。複数の「教派」があり、それぞれに特徴がある。
また、私たちが普段使っている「西暦」は、イエスが生まれたとされる年の翌年を元年(紀元)とした紀年法である。
キリスト教はイエスの死後、その弟子たちによって起こされた「初期キリスト教運動」が直接的な起源である。2,000年近い歴史があり、その間に様々な教派に分かれた。
キリストの大きな分裂は2回あった。
1回目は、「正教会(ギリシャ正教)」と「カトリック教会」に分かれた。
キリスト教はユダヤ教に起源をもつため、絵や銅像などを崇める偶像崇拝は禁止されていた。これを解禁したのがカトリック教会である。
正教会は主に東ヨーロッパに、カトリック教会は西ヨーロッパに広がりをみせた。
2回目は、カトリック教会から「プロテスタント」が分派した。プロテスタントには複数の諸派がある。
カトリック教会は資金集めのため、罪の償いを軽減する「免罪符」を売り始めた。この行動に抗議し分派したのがプロテスタントである。
カトリック教会は実利主義である。
信者は11億人近くもおり、正教会(ギリシャ正教)やプロテスタント諸派より遥かに多い。キリスト教全体の大雑把な内訳は以下のとおりである。
キリスト教全体:約20.4億人
・カトリック教会 約10.8億人
・プロテスタント諸派計 約3.5億人
・正教会 約2.2億人
・その他教派 約3.9億人
カトリック教会には「教会」を重視する考え方がある。ミラノ大聖堂も、イエスが十字架に張り付けられている銅像も、カトリック教会のものである。他のキリスト教の教派より、教会も豪華な傾向がある。派手好きと言える。
一方、プロテスタントは教会より「聖書」を重視している。
カトリック教会はピラミット型の権力構造になっている。
まず神が存在し、その下に教会があり、その下に聖書や信者があるという考え方である。
聖職者の頂点はローマ教皇である。
この権力構造により、秩序を上手く保ってきた。
フランシスコ・ザビエル肖像、出典:Wikipedia
天文18年(1549年)に来日し、日本にキリスト教を伝えたとされるフランシスコ・ザビエルもカトリック教会である。
彼が初めて日本にキリスト教を伝えたというのが定説だが、それ以前にも、宣教師は日本に来ている。公認はされなかったが。
日本を統治した織田信長や豊臣秀吉、徳川家康、家光はキリスト教を危険視した。この時代のキリスト教徒は、カトリック教徒が大半である。
キリスト教徒は、日本人を奴隷として外国に売ったり、僧侶にキリスト教の宣教師になることを強要したり、神社や仏閣の破壊を行っていた。これがキリスト教が弾圧された理由なのだ。
この事実を大多数の日本人は知らない。
ローマ教皇フランシスコが今日(令和元年11月26日)まで日本に来ていたが、彼は核廃絶と日本への移民受け入れを主張していた。これらは日本の国益に反する。
嘘だと思うなら、彼らが何をしてきたのか、その歴史を調べてほしい。