東京都知事選挙(7月5日投開票)に立候補している七海ひろこ氏(35)は25日、同選挙から撤退することを発表した。
マスコミが一律に「主要5候補」を中心とした報道をしていることが理由。
今回の都知事選挙には、過去最多となる22人が立候補している。
七海ひろこ氏は、政治団体「幸福実現党」の広報本部長で、幸福実現党の推薦により東京都知事選挙に出馬していた。
公職選挙法では、立候補の取り下げは告示日(6月18日)の午後5時までとなっているため、今後も候補者として扱われる。
七海氏は今後、街頭活動などは行わないという。
七海ひろこ(ななみ ひろこ)氏
七海ひろこ氏は25日、幸福実現党本部で「東京都知事選撤退」についての記者会見を行った。
冒頭、取材に集まった報道陣に感謝の意を述べたあと、撤退に至った経緯を説明した。
七海氏にとって都知事選挙は、前回の平成28年(2016年)に続き2回目。
平成28年の都知事選挙には、21人が立候補していた。しかし、マスコミの報道は主要3候補ばかりだった。七海氏によると、民放では97~98%が3候補で占められていたという。
この時の報道に関しては、放送倫理・番組向上機構(BPO)でも審議の対象となった。
今回の選挙では前回のようなことがないよう、七海氏らは事前に、総務省や民放各社に偏向報道をしないよう申し入れをしていた。
しかし、今回の選挙でも、残念ながら改善されることはなかった。
七海氏は今回の選挙を最後まで戦うつもりでいた。しかし、マスコミの壁は突破することはできなかったという。
七海氏は「このままマスコミの結果誘導の選挙を続けていても、民意は反映されない」と述べた。
今回の選挙でも、全てのマスコミが「同じ候補者5名」を有力候補として一律に報道している。七海氏は恣意性を感じるという。
七海氏は、自分が都知事選挙からの撤退を表明することにより、「マスコミの世論誘導型民主主義に、一石を投じたい」と主張した。
一理ある。
候補者の差別は、原則、ないことになっている。
しかし、マスコミは法律上の「政党」と、それ以外の「政治団体」や無所属候補に格差を設けている。また、政党の候補者でなくても、有名人などは優先的に取り上げる場合もある。
今回の都知事選挙で「主要5候補」として扱われている立花孝志氏(NHKから国民を守る党)は、平成28年の都知事選挙では2万7241票だった。
「NHKから国民を守る党」が政党であることを差し引いても、全てのマスコミが「立花氏は取り上げ、桜井氏はほとんど取り上げない」ことには違和感を感じる。
勘違いしないで頂きたいが、立花氏に非は一切ない。むしろ、弱点を克服したのは凄い。
民主主義の主役はマスコミではない。