平成21年(2009年)8月30日、第45回衆議院議員総選挙が投開票された。
鳩山由紀夫氏率いる民主党が、史上最多の308議席を獲得し、政権交代が決定した。
9月16日、鳩山内閣が誕生。以降3年3か月、民主党政権が続く。
民主党開票センターで当選者の氏名に花をつける鳩山由紀夫代表(左)と小沢一郎議員、原典:YouTube
当時、米国の住宅バブル崩壊による世界金融危機、通称「リーマン・ショック」が発生していた。
これに対応するため、麻生内閣は半年余りで4回の経済対策を行った。
・平成20年度第1次補正予算 ‐ 総額11.5兆円
・平成20年度第2次補正予算 ‐ 総額27兆円
・平成21年度予算 ‐ 総額37兆円
・平成21年度補正予算 ‐ 総額15.7兆円
マスコミは麻生内閣に対し、異常なほどバッシングを行った。
麻生総理が漢字を読み間違えたこと、「カップラーメンの値段を400円」と発言したなどを中心に、連日批判。
麻生総理と鳩山由紀夫民主党代表の党首討論も、多くのマスコミは「鳩山代表の勝利」という論調で報道した。
一方、海外での麻生内閣の評価は高かった。
この選挙での民主党のマニフェスの主な内容は以下のとおりだ。なぜか、彼らは「政権公約」ではなく、「マニフェスト」という言葉を使っていた。
- 国家公務員の総人件費を2割削減
- 衆議院の比例代表定数を80削減
- 中学卒業まで、1人当たり年31万2000円の「子ども手当」を支給
- 月額7万円の最低保障年金
- 医師の数を1.5倍に
- 高速道路の無料化
- ガソリン税、軽油引取税、自動車重量税、自動車取得税の暫定税率を廃止
- 中小企業の法人税率を11%に引き下げ
- 2020年までに温暖化ガスを25%削減(90年比)
情報元:民主党アーカイブ | 民主党の政権政策Manifesto2009
沖縄県の普天間基地について、民主党は海外移設を目指す意思を表明。
鳩山由紀夫代表が選挙の前月に那覇市で開催された集会で、移設先は「最低でも県外」と宣言していた。
普通に考えれば、民主党のマニフェス(公約)実現は『ほぼ100%不可能』である。
しかし、国民の多くがマスコミの報道を信じ、民主党に投票してしまった。
今月28日、安倍晋三総理が病気を理由に辞任を表明した。
マスコミによると、ポスト安倍の1番人気は石破茂・自民党元幹事長だそうだ。
まぁ、石破氏が総理大臣になる可能性は低いと思われるが。
民主党政権誕生の時と同じことが起きている...と筆者は直感した。