中華人民共和国・武漢市で新型コロナウイルスの起源について調査をした、世界保健機関(WHO)調査団のドミニク・ドワイヤー氏が「新型コロナウイルス感染症は中華人民共和国から始まった」と述べた。
母国、オーストラリアのマスコミの前で明らかにした。
WHOの見解に対する異論とみられる。
ドミニク・ドワイヤー氏
ドワイヤー氏は10日、オーストラリアの報道番組ナイン・ニュースで、新型コロナウイルス感染症の起源について「中華人民共和国から始まった」と述べた。
続けて「早ければ(2019年)11月中旬には、地域社会で流行していたと信じている」と付け加えた。
中華人民共和国以外が起源とする説については、「(証拠は)非常に限られている」と述べた。
WHO調査団は2021年1月29日~2月9日、中華人民共和国・武漢市で新型コロナウイルスの起源について調査をした。
調査団は米国や英国、ドイツ、日本、ロシアなどからの計14人。ドワイヤー氏は唯一のオーストラリア人だった。
調査の結果、起源特定となる証拠は見つからなかった。
現在のWHOの見解は、新型コロナウイルスの起源は「中華人民共和国かもしれないし、他の国・地域からもしれない」というのもの。
中華人民共和国科学院武漢ウイルス研究所が流出源という説については、極めて否定的な見方を示している。
読売新聞によると、WHO調査の前、中華人民共和国当局が新型コロナで家族を亡くした遺族らへ圧力を強めたという。
1月中旬、遺族約100人が参加するSNSのチャットグループが突然閉鎖された。
中華人民共和国当局から遺族に3,000元(約5万円)が渡され、「外国メディアの取材を受けないように」と警告を受けたとの情報もある。
情報元:武漢の遺族100人参加SNSが突然閉鎖、5万円渡され口止めも…WHO調査で圧力か : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン
武漢市で都市封鎖(ロックダウン)が行われたのが、2020年1月23日である。これが新型コロナウイルス感染症による最初の都市封鎖。
日本で緊急事態宣言が発令されたのは2020年4月7日。
「新型コロナはイタリア起源」と主張する者もいるが、同国で初めて移動制限措置が取られたのは2020年2月下旬。
客観的に見れば、新型コロナウイルス感染症の起源は中華人民共和国・武漢市である。
ドワイヤー氏の発言は話題となったが、なぜか、日本のマスコミはほとんど報道しない。
筆者が知る限り、報道した新聞社は読売新聞と産経新聞だけである。
森喜朗氏や安倍晋三前総理を叩きまくるより大切なことだ...と筆者は思うのだが。