英国の大学インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL) は25日、新型コロナウイルスの抗体に関する調査結果を公表した。
米国ファイザー社製の新型コロナワクチンを2回接種した人のうち、91%に抗体が確認された。30歳未満では100%、80歳以上では88%だった。
米国ファイザー社製の新型コロナワクチン、出典:Wikipedia
米国ファイザー社製の新型コロナワクチンは、2回接種する必要がある。1回目の接種から3週間後に2回目を接種する。
同ワクチンは「mRNAワクチン」という今までになかったタイプ。
新型コロナウイルスは「スパイクタンパク質」という突起部分が、細胞の受容体と結合し、細胞内に侵入する。
これを防ぐための抗体を体内に作るのが、mRNAワクチンである。
新型コロナウイルスの感染のイメージ
調査は1月26日~2月8日、英国南部イングランドに住む155,172人を対象に行われた。指から採血する抗体検査を自宅などで実施した。
結果、13.9%の人が新型コロナウイルスに対する抗体を持っていることがわかった。
米国ファイザー社製の新型コロナワクチンを2回接種した人は約970人で、91%の人から抗体が確認された。30歳未満では100%、80歳以上では88%。
1回だけ接種を受けた人は約3,000人。このうち、30歳未満で94.7%で抗体が確認されたが、80歳以上は34.7%しか確認されなかった。
データを見る限り、米国ファイザー社製の新型コロナワクチンの予防効果は高い。ちなみに、インフルエンザワクチンの予防効果が40~60%ほど。
そして、2回接種することが重要である。
筆者は「ワクチンが足りないから、接種は1回にする」などという、セコいことをやってはいけないと思う。