素人が新聞記事書いてみた

新聞記事のつもりでブログを書いています。

水素の持続可能な製造・貯蔵法、京都大学が開発

京都大学の村上正浩教授らの研究グループは、水素の持続可能な製造法および貯蔵法を開発した。

太陽光を利用し水素を保管する「水素キャリア」を生成。必要になったら、ここから水素を取り出す。

常温・常圧で製造・貯蔵ができ、特別な設備も不要。化石燃料を原料としない。

 

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研究の概要

 

研究グループは、入手の容易な有機化合物であるケトン1の光反応に着目した。

ケトン1のエタノール溶液を、食品の保存に用いられるハイバリア性のビニール袋に入れて密閉した。

これに太陽光を照射すると、水素キャリア「1,2-ジオール2」が生成された。雨の日のような太陽光の弱い日でも可能。

1,2-ジオール2にパラジウム触媒を加えると、水素ガスを発生してケトン1に戻った。

 

戻ったケトン1は再び、1,2-ジオール2を生成することができた。

1,2-ジオール2は常温・常圧では固体で、市販されているプラスチックのボトルで保存できる。保存可能期間は、少なくとも半年以上。

 

情報元 ↓
Sustainable System for Hydrogenation Exploiting Energy Derived from Solar Light | Journal of the American Chemical Society

 

国内における水素の消費量は増大してきている。現状の消費量は年200万トン程度だが、2030年には300万トンを超えるとの試算もある。

現在、市販されている水素の90%以上は化石燃料を原料としている。

 

日本は石炭や石油、天然ガスなどのほぼ全てを、海外から輸入している。

今回のような研究は、日本にとって必要なものだと筆者は思う。