素人が新聞記事書いてみた

新聞記事のつもりでブログを書いています。

米国の覇権は力と同盟からできている

現在、米国は世界の覇権国である。

覇権国とは、軍事力や経済力などで、他国を圧倒する力を持つ国を指す言葉である。

米国の軍事力は、米国対「米国以外の全ての国」で戦っても、米国が勝つと言われている。GDP国内総生産)も世界の四分の一ほどもあり、EU欧州連合)より多い。

 

欧州列強は概ね15世紀後半より、世界に進出し、広大な地域を植民地化した。以降、最も力のある国を「覇権国」と呼ぶようになった。

16世紀のポルトガル、17世紀のオランダ、18世紀と19世紀の大英帝国、20世紀の米国、といった具合だ。

覇権国は1世紀から、長くても2世紀弱で交代してきた。

オランダのフローニンゲン大学によると、米国が世界一の経済大国になったのは1872年だという。

「米国が覇権国になった時期」については見解がわかれるが、遅くとも第二次世界大戦時には確実になっていた。

歴史的には、そろそろ覇権国が交代してもおかしくない。

 

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米国の同盟関係、黒がUKUSA、青が同盟国、出典:Wikipedia

 

歴代の覇権国は、広大な地域を植民地としていた。軍隊を駐留させ、政治に介入し影響力を行使していた。

このような宗主国が従属国(従属地域)を支配する仕組みは、長くは続かない。従属国は自治を求める。つまり、自分達のことは自分達で決めたいのだ。

 

対して、米国は「同盟」という仕組みにより影響力を行使している。植民地支配と比べ、少ない反発で軍隊を駐留させることができる。

同盟国にもメリットがある。敵対国に相当のプレッシャーを与えることができる。米国が反撃するか否かは状況によるが。

米国との同盟は、敵国や国家反乱分子にとっては目の上のタンコブなのだ。

 

米国の同盟国は約60ヵ国(見解により多少異なる)。

うち、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国は別格である。米国はこれら4カ国と「UKUSA協定」を結び、秘密情報を共有している。

 

米国の覇権は、強力な軍事力や経済力などの「力」と、利害が一致した国との「同盟」により成り立っている。

この仕組みは、歴代の覇権国とは異なる。

 

近年、支那が力をつけてきている。米国に代わり、新たな覇権国となるのだろうか?

未来のことはわからないが、筆者はその可能性は低いと思う。

尖閣諸島への侵略を見てもわかるとおり、支那のやり方は自己中心的である。力のある国はない国に何をしてもいいという、前近代的なことをしている。

 

日本の防衛費は、他国と比べ異常に少ない。米国からは「日本は安全保障のタダ乗りをしている」と見えるだろう。

日本にはスパイ防止法もない。

同盟はお互いの信頼により成り立っている。

日本はこのままでいいのだろうか...