素人が新聞記事書いてみた

新聞記事のつもりでブログを書いています。

皇位継承問題、わかりやすく説明してみた

皇位継承問題。

皇位継承資格者が近年極端に少数になったこと、およびそれに関連する問題である。

 

皇位継承問題は、日本の国体そのものに関わる非常に重要な問題である。

しかし、学校で教えられることはなく、マスコミも本質を指摘しないため、よくわからないというのが一般的だ。専門用語も多い。

今回の記事では、皇位継承問題をできるだけわかりやすく説明してみた。

 

f:id:newspaper-ama:20210326014426p:plain

皇室の構成、原典:宮内庁

 

皇位継承資格は「皇統に属する男系の男子」である。皇室典範および日本国憲法に規定されている。

皇室典範第一条
 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。

日本国憲法第二条
 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範のさだめるところにより、これを継承する。

現在の皇位継承順位は、1位が秋篠宮皇嗣殿下、2位が悠仁(ひさひと)親王殿下、3位が常陸宮正仁(ひたちのみや まさひと)親王殿下である。

 

皇位継承問題において、まず理解すべきは『男系』と『女系』の違いである。

男系:家系で父親を遡ると天皇に行き着く
女系:家系で母親を遡ると天皇に行き着く

皇位を継承した天皇(初代の神武天皇以外)は全員、家系で父親を遡ると天皇に行き着く。過去にいた 8人10代の女性天皇もそうである。

 

f:id:newspaper-ama:20210326030149p:plain

 

愛子内親王殿下は、お父様が天皇陛下なので男系である。

仮に愛子内親王殿下が「皇統に属する男系以外の男子」と結婚し子供が生まれたら、その子供は性別に関係なく女系である。母親の血統を辿ると天皇に行き着くからだ。

この子供が天皇に即位したら、いわゆる「女系天皇」となる。

 

女系天皇とは、母親の血統のみに天皇がいる人間が、仮に即位した場合の呼称である。

女系天皇は最近できた言葉である。そもそも、古来より続いている皇位継承の原則に反するため、女系天皇天皇とはいえない。

 

歴史を見ると、皇位継承の危機は今まで何度か起きている。

直近では1779年に、後桃園天皇が22歳の若さで崩御した時である。後桃園天皇には0歳の皇女しか子供がいなかった。

このため、70年以上前の東山天皇にまで遡り、当時9歳でだった「皇統に属する男系の男子」を光格天皇とし、後桃園天皇の皇女と結婚させた。

 

現在の皇位継承問題は、戦後直後から予測されていた。

1947年、GHQ連合国軍最高司令官総司令部)は以下の11宮家を半強制的に皇籍から離脱させた。

  1. 伏見宮
  2. 閑院宮
  3. 山階宮
  4. 北白川宮
  5. 梨本宮
  6. 久邇宮
  7. 賀陽宮
  8. 東伏見宮
  9. 竹田宮
  10. 朝香宮
  11. 東久邇宮

この旧宮家のなかには、若い「皇統に属する男系の男子」が複数名いる。 

現在の皇位継承問題の原因をつくったのは、GHQである。

 

f:id:newspaper-ama:20210324071427j:plain

天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議、2021年3月23日より開始

 

皇位継承問題の本質は、皇位継承の資格をどうするかである。選択肢は大きく分けて以下の3つ。

  1. 男系男子のみを維持
  2. 男系なら女性天皇も認める
  3. 女系天皇を認める

 

男系男子を続けるなら、旧宮家を皇族復帰させる必要がある。現実的には、若い「皇統に属する男系の男子」を複数名、復帰させることになるだろう。

男系の女性天皇を認めた場合、皇室の伝統には反しない。ただし、女系天皇につながる可能性がでてくると予測されている。

女系天皇を認めたら、皇室の伝統を否定することになる。女系天皇が即位した場合、皇室は別の王朝となる。事実上、皇室解体と言える。

 

日本書記によると、初代天皇とされる神武天皇が即位したのは 2600年以上前である。さすがにこれは逸話だと思うが、日本書記が編集されたのは720年である。

少なくとも、皇室と日本には1300年以上の歴史がある。

皇室は世界最古の現存する王朝で、日本は世界最古の現存する国である。

 

人の価値観というのは、時代とともに変化していく。

一度変えたら元には戻せないものに、現代の常識を適応する場合には、極めて慎重になる必要がある。

皇位継承問題は、「多くの国民が事実を知れば、答えは自ずと出る」と筆者は思う。