政府は8日、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する
有識者会議の2回目の会合を官邸で開いた。
皇位継承や旧宮家の皇籍復帰などについて、専門家からの意見聴取が始まった。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏など5人から意見聴取を実施した。今後、計20人ほどから聴取する予定。
皇位継承は今まで全て、父方の血筋に天皇がいる「男系」で継承されてきた。この男系継承については、5人全員が「維持すべきだ」とした。
女性天皇の容認については、意見が割れた。
「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議、官邸提供
今回、有識者会議が意見聴取をしたのは以下の5人。
櫻井氏は皇位継承の条件は、男系男子を維持すべきと主張。
女系天皇は「皇室を根本から変えてしまう」として反対。女性天皇についても「女系天皇につながる可能性があり、極めて慎重であるべき」とした。
女系天皇とは、母方の血筋のみに天皇がいる者が、仮に即位した場合を指す言葉。女系天皇は今まで一人もいない。
新田氏と八木氏は、男系男子のみを維持すべきと主張。女性天皇も認めるべきではないとした。
笠原氏は「男系女子まで継承資格を拡大すべき」とした。財政的な負担を考慮すると、「内親王まで認めるのが適当ではないか」と述べた。
岩井氏は皇位継承権を伴わない「内親王家」の創設を求め、「潜在的な継承候補者という形で関わりを持っていただくわけにはいかないだろうか」と述べた。
旧宮家(旧皇族)については、櫻井氏と八木氏が「最も現実的な方法」として男系男子の養子縁組を主張。
新田氏は養子縁組と皇籍復帰のいずれも認めるべきとした。
戦後間もない昭和22年、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は11宮家を半強制的に皇籍から離脱させた。
これが現在の皇位継承者不足の原因。
皇位継承問題は、日本にとって最も重要なことである。
賛否を言う前に、女性天皇と女系天皇の違いくらいは理解すべきである。
皇位継承問題の最も恐ろしいところは、「女性差別」の一言で、日本の伝統が破壊される可能性があることである。
そして、一度壊してしまったら、もう元には戻せない。