国際原子力機関(IAEA)は13日、日本政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決定したことについて、「歓迎」を表明した。
また、安全性を確保するためのモニタリング(監視)などで、協力する用意があるとした。
IAEAは連合国(国連)の関連機関。原子力技術の平和的利用の促進、および、軍事転用の監視・防止が活動目的。
本部はオーストリアのウィーン。参加国は150カ国以上。
IAEAのラファエル・グロッシ事務局長
IAEAのグロッシ事務局長は「日本が選択した水処理方法は、技術的に可能であり、国際慣行に沿ったものです」と述べた。
今回の決定が、福島第一原発の廃炉につながるとの認識も示した。
処理水の海洋放出は、日常的に世界の原子力発電所で行われている。
グロッシ氏は昨年、福島第1原発を訪れている。
情報元:IAEA Ready to Support Japan on Fukushima Water Disposal, Director General Grossi Says
平成23年に東日本大震災が発生し、福島第一原子力発電所は事故を起こした。以降、1~3号機で雨水や地下水による大量の「汚染水」が発生している。
汚染水は多核種除去設備などで浄化し、「処理水」として敷地内のタンクに保管されている。現在、処理水は約125万トン(東京ドーム1個分の容積量)ほどになっている。
この処理水から更に有害物質を取り除き海洋放出するのだが、トリチウムだけは取り除くことができない。
トリチウムとは、原子核中に1つの陽子と2つの中性子を有する水素の同位体。「三重水素」ともいう。
放出する放射線は弱く、飲んでもすぐに体外に放出され影響は少ないとされる。
雨水や水道水などにも、微量だが含まれている。
トリチウムは、濃度が高いと被ばくする。
このため、世界保健機関(WHO)や各国は飲料水基準や排出基準を設けている。
東京電力福島第1原発の処理水は、世界保健機関(WHO)が示す飲料水基準の7分の1程度以下に薄めて海洋放出される。
原発に反対している人や左派マスコミには、科学的根拠も示さず、危険を煽っている輩がいる。
このような行動は風評被害につながり、東日本大震災の被災者を苦しめる。
福島の復興を望んでいるなら、無知でない限りやらないはずだ。