ホンダは23日、2040年に世界で販売する全新車を、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)にする目標を発表した。
ハイブリッド車(HV)も含めて、ガソリン車の全廃を目指す。
日本の自動車メーカーでは初。
電気自動車(EV):電気をエネルギー源とし、電動機(モーター)で走る自動車。内燃機関(エンジン)を持たないため、二酸化炭素や窒素酸化物が出ない。
燃料電池車(FVC):搭載した燃料電池で発電し、電動機で走る電気自動車。燃料電池には水素やメタノールなどを使用する。二酸化炭素や窒素酸化物が出ない。
ハイブリッド車(HV):2つ以上の動力源(原動機)を持つ自動車。一般的には、内燃機関と電動機を動力源とする自動車を指す。ガソリンが必要だが、燃費はいい。
ホンダの電気自動車「 ホンダ・e」、出典:Wikipedia
ホンダのEVとFCVの販売比率は、現時点では1%未満。世界販売しているEVは小型車の「ホンダ・e」のみ。
ロードマップとしては、2022年春から支那でEVの販売を始め、2026年までには10機種に増やす。
2024年には、日本で軽自動車のEVを、北米で大型EVを発売する。
研究開発費として、今後6年間で約5兆円を投入するという。EVの走行距離を伸ばすための「全個体電池」開発や、安全機能を強化する。
EVとFCVの販売比率は、支那と北米では2030年に40%、2035年に80%。日本では2030年に20%、2035年に80%。
そして、2040年には全世界で100%を目指すという。
情報元:Honda | 社長就任会見 代表取締役社長 三部 敏宏スピーチ概要
ホンダの小型電気自動車「 ホンダ・e」の販売価格は500万円弱である。
一方、支那では50万円ほどで販売されている。もちろん、ホンダの方が性能は良いが。
小型車ではないが、インドでは130万円弱でスポーツカータイプの電気自動車が販売されている。
EVやFCVを販売するには、ガソリン車と同等の値段まで下げないと厳しいだろう。
この条件をクリアしたとしても、日本では売れるか疑問である。インフラが十分に整っていないからだ。
ホンダが目標をクリアするのは「ほぼ不可能」と筆者は予測する。
ただ、新しいことにチャレンジするという意味での目標設定なら、いいとは思う。