ソフトバンクグループ(SBG)は12日、2021年3月期の決算を発表した。
連結純利益は4兆9879億円となり、国内企業で歴代最高を更新した。世界的な株高により、投資先企業の新規上場や株価が上がったことが主因。
これまで、国内企業の連結純利益の最高額は、トヨタ自動車が2018年3月期に計上した2兆4939億円だった。
世界企業の2020年度決算では第3位。世界一は米国のアップルで6兆1905億円、2位はサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコで5兆2618億円。
創業当時の風景をバックに決算発表をする、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長
純粋持株会社とは、自ら製造や販売といった事業は行わず、株式を所有することで、他の会社の事業活動を支配することのみを事業目的とする会社のこと。子会社等からの配当が売上げとなる。
ソフトバンクグループの子会社は1500社弱、関連会社は400社強。連結売上高の8割強を携帯電話会社「ソフトバンク」が占めている。
ソフトバンクグループの直近5年の連結純損益
- 2021年3月期:4兆9879億円
- 2020年3月期: -9615億円
- 2019年3月期:1兆4111億円
- 2018年3月期:1兆 389億円
- 2017年3月期:1兆4263億円
2021年3月期、連結売上高は前期比7・4%増の5兆6281億円。連結純損益は9615億円の赤字から、4兆9879億円の黒字へと大きく変わった。
黒字が大幅に増えたのは、投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」などの投資利益が7兆5290億円と巨額の黒字を確保したため。同ファンドは前期、大幅な赤字を出している。
孫正義会長兼社長は決算発表で、「たまたま(幸運)が重なって、一時的な利益が膨れ上がりました」と述べた。
その証拠に、ソフトバンクグループの株価は上がっていないとした。
情報元:2021年3月期 決算発表 | ソフトバンクグループ株式会社
ソフトバンクグループは近年、投資会社としての性格を強めている。
連結純利益は株価により大きく変わるが、1兆~1兆5000億円ほどが中央値だろう。
某公共放送は昨夜、ソフトバンクグループについて、米国のグーグルやフェイスブックなどより格上企業であるかのように報道していた。
鵜呑みにする高齢者は多いだろうな...と思いつつ、筆者は冷めた目で見ていた。