政治思想(イデオロギー)の最も代表的な分類は、「保守」「革新」というものである。
「右派」「左派」などと言う場合もある。
保守とは、従来からの伝統・習慣・制度を尊重する思想である。自民党や日本維新の会などが該当する。
革新とは、伝統・習慣・制度を革(あらた)めていこうという思想である。日本共産党や立憲民主党、社民党などが該当する。
保守と革新の中間くらいを「中道」という。公明党などが該当する。
日本で普通に暮らしていれば、どちらかと言えば、革新になる場合が多い。
原因は主に教育とマスコミの報道にあり、「日本は悪い国だった」という自虐史観が無意識のうちに植えつけるからだ。
歴史の事実を知った時、多くの人は保守思想に変わり、日本を好きになる。これを「保守への覚醒」などと言う。
ここからは筆者の主観だが、保守への覚醒は2段階あると思う。仮に「保守・第1段階」「保守・第2段階」と仮定しよう。
「保守・第1段階」は、自虐史観から解放された状態である。
日教組やマスコミなどが言っている「日本は悪い国だった」は嘘で、日本の歴史は誇りあるものという事実を知る。キッカケとなるのは、マスコミの偏向報道や韓国の反日行為などが近年では多い。
この時点では、自虐史観という洗脳からは解放されたが、新たな洗脳を受けた状態とも言える。法律や社会秩序より「自らの正義」を優先するようになったり、二元論の傾向が強くなったりする。思い込みが激しい人ほど、この傾向が強い。
「保守・第2段階」は、自虐史観から解放され、かつ、物事を客観的に判断できるようになった状態である。
法律や社会秩序を重視し、「自らの正義」の主張もこの範囲内で行う。
なお、第1段階を得ず、第2段階に移行する人もいる。
保守・第1段階は「極右」、保守・第2段階は「中道右派」といったところだ。
両方とも「保守」と言えるが、その思考や行動には大きな違いがある。
平成23年(2011年)頃から、在日韓国・朝鮮人が多く住む地域を中心に、反韓デモが頻繁に行われるようになる。
韓国大統領の竹島訪問や「天皇陛下への謝罪要求発言」もあり、反韓デモは更に拡大していった。
韓国に嫌悪感を抱くのは、日本人なら当然である。
反韓デモ参加者のなかには、「韓国人を殺せ」「ゴキブリ朝鮮人を追い出せ」などと過激な発言をする者もいた。
マスコミ(特に左派マスコミ)はこの部分を切り取り、差別主義者(レイシスト)とレッテルを貼り報道した。
連合国(国連)の人種差別撤廃委員会でも問題となり、連合国は日本にヘイトスピーチ禁止法の制定を勧告した。
平成28年(2016年)、ヘイトスピーチ規制法が施行されたが、罰則規定はなかった。
同法を補完したのが、令和元年(2019年)から段階的に施行された「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」である。日本人は刑事罰の対象だが、外国人は対象にはならない。
反韓デモ参加者のなかには、「日本のために」と行動した人も多数いた。
しかし、結果は真逆となった。
いくら正論を言っても、法律や社会規範を守らず「自分たちの正義」を貫けば、第三者から見れば無法者にしか見えない。そして、そのような行為は敵対勢力に利用される場合が多い。
感情直情タイプの「保守・第1段階」の人間が増えると、国や地域社会は崩壊する。公安調査庁が極左だけでなく、極右も監視対象としているのはこのためである。
法律や社会規範を守る「保守・第2段階」の人を増やす必要がある。
保守への覚醒は2段階...と筆者は考える。