今日は朝日新聞が慰安婦「強制連行」報道の記事取り消しについて、謝罪した日だ。
平成26年(2014年)9月11日、朝日新聞の木村伊量社長(当時)が記者会見を行い、誤った記事掲載したこと、訂正が遅くなったことを読者に詫びた。
慰安婦「強制連行」報道とは、韓国済州島で女性を強制連行し慰安婦にしたという吉田誠治の「噂」を根拠に、朝日新聞が記事を書いた虚偽報道。
吉田誠治は自らの嘘を認めたが、朝日新聞は記事訂正を長期間しなかった。
朝日新聞社の社旗、出典:Wikimedia Commons
昭和52年(1977年)3月、吉田清治(本名:吉田雄兎)が『朝鮮人慰安婦と日本人』(新人物往来社)を出版。軍令により済州島で女性を強制連行して慰安婦にしたと告白した。
昭和57年(1982年)9月2日、朝日新聞(大阪版)は22面で、清田治史が「朝鮮の女性 私も連行 元動員指揮者が証言 暴行加え無理やり 37年ぶり危機感で沈黙破る」と報道した。
昭和58年(1983年)7月、吉田は『私の戦争犯罪―朝鮮人強制連行』(三一書房)という本も出版。済州島で200人の女性を拉致したと証言した。
同年12月、吉田は天安市に私費で謝罪碑をたてるために訪韓し、土下座した。
昭和58年(1983年)11月10日、朝日新聞朝刊3面の「ひと」欄で吉田の謝罪碑活動を紹介。左派文化人などが吉田の行動を称賛した。
平成元年(1989年)に吉田の著書が韓国で翻訳されると、韓国人からは「そんな事は有り得ない」という声が相次いだ。
当時を知る済州島城山浦に住む女性などは「250余の家しかないこの村で15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時そんな事実はなかった」と断言した。
しかし、なぜか、これらの声はかき消されてしまった。
平成8年(1996年)には連合国(国連)人権委員会に、吉田証言を証拠として採用した「クマラスワミ報告」が提出されてしまう。
これを機に「慰安婦=性奴隷」という認識が世界中に広がることとなる。
「クマラスワミ報告」が提出された平成8年(1996年)、吉田は済州島で女性を強制連行し慰安婦にしたのは「嘘」だと認めた。
平成9年(1997年)3月31日、朝日新聞は吉田の「著述を裏付ける証言は出ておらず、真偽は確認できない」との記事を掲載したが、訂正記事は出さなかった。
平成26年(2014年)8月5日、朝日新聞は吉田が「済州島で女性を強制連行して慰安婦にした」という証言を虚偽と判断。記事を取り消した。
朝日新聞によると、当時は虚偽の証言だと見抜けなかったという。
情報元:「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断:朝日新聞デジタル
吉田が自らの「嘘」を認めたのは、平成9年(1997年)。
朝日新聞が吉田の嘘を根拠に書いた記事を訂正したのは、平成26年(2014年)。
なぜ、17年も必要だったのだ?