静岡県熱海市の老舗ホテル「ホテルニューアカオ」が10月末に、宿泊施設の営業を終了していたことがわかった。
今月16日、同ホテルのホームページ上で発表していた。
なお、同じ敷地内にある別のホテルや観光庭園などの営業は続けるという。
ホテルニューアカオは昭和48年(1973年)に開業した。
20階建で客室は250室。崖から海上にかけてに立地している。熱海市の観光業を代表するホテルだった。
今年7月に発生した伊豆山土砂災害では、避難者55人を受け入れた。
ホテルニューアカオは新型コロナの影響を受け、昨年の稼働率は30%ほどしかなかったという。
今年に入ってからは、繁盛期以外は休館している状態だった。
ホテルニューアカオを運営していた「株式会社ホテルニューアカオ」は先月20日、社名を「ACAO SPA & RESORT 株式会社」へと改名していた。
同社によると、ホテルニューアカオは設備の老朽化が進んでいたという。施設の今後については、現時点では未定。
同社は今後、同じ敷地内にあるホテル「ロイヤルウイング」や観光庭園「アカオハーブ&ローズガーデン」などに力を入れていくとしている。
ホテルニューアカオには、昔からのファンが多い。建物は古いが、掃除が行き届き清潔感があったのが評価されていた理由だ。
ネットにも惜しむ声が多数あがっている。
昭和が遠くなったようで、筆者は少し寂しさを感じる。
しかし、多くの人からそう思われているうちに辞めるのが「引き際」とも言える。