米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の沖縄県名護市辺野古への移設が主要争点となっていた、名護市長選挙が23日に投開票された。
移設賛成派で自民党と公明党が推薦した現職の渡具知武豊氏が、2回目の当選を果たした。
渡具知氏は名護市出身。60歳。
会社員を経て、名護市議会議員を5期務め、前回4年前の名護市長選挙で初当選していた。
名護市長選挙
・渡具知武豊氏、無所属・現、当選、1万9524票
・岸本洋平氏、無所属・新、1万4439票
(令和4年1月23日投票、投票率68.32%)
反対派で立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党、地域政党の沖縄社会大衆党が推薦した、新人の岸本洋平氏は敗れた。
同じく移設反対派の玉城デニー沖縄県知事ら「オール沖縄」勢力も、岸本氏を支援していた。今年秋には沖縄県知事選挙が控えており、再選を目指す玉城氏にとっては不安材料となった。
普天間飛行場は市街地に位置し、住宅や学校で囲まれ、これを利用する航空機が市街地上空を飛行するため、「世界で最も危険な飛行場」と言われている。
沖縄県からの要請を受けて、平成8年(1996年)に橋本総理(当時)とモンデール米駐日大使(当時)が会談し、普天間飛行場の全面返還に日米両政府が合意した。
普天間飛行場の機能は、①オスプレイなどの運用機能、②空中給油機の運用機能、③緊急時における航空機の受け入れ機能、の3つ。
①については、沖縄県名護市辺野古にある米軍基地「キャンプ・シュワブ」へ移設予定。②は山口県岩国へ移駐完了済。③は福岡県及び宮崎県へ移転予定。
普天間飛行場の移設が完了すれば、約476haの土地が返還となる。
①の移設により、辺野古の「キャンプ・シュワブ」は約150ha増設となる。なお、増設部分のほとんどは海上。
普天間飛行場の移設は、平成21年(2009年)に誕生した民主党政権により泥沼化した。
鳩山総理(当時)は①の移設を「最低でも県外」と主張。米国側と交渉したが、混乱を招いただけで、当初の予定どおり移設する結果となった。
立憲民主党や共産党などは、普天間飛行場の機能の一部を辺野古へ移設することに反対しているが...政権をとったら、どうするつもりなのだろうか?
彼らの考えることは、筆者には理解できない。