ロシア軍による侵攻が続いているウクライナのゼレンスキー大統領が16日、アメリカ合衆国議会でオンライン演説をした。
ゼレンスキー氏は「真珠湾を思い出してほしい。1941年12月7日、あのおぞましい朝のことを」と述べた。
ウクライナを応援していた日本の保守層からは、落胆の声が多数あがった。
ウクライナのゼレンスキー大統領は16日午前(午後10時過ぎ)、アメリカ合衆国議会で、上下両院の議員を前にオンライン演説をした。
上下両院の議員らはゼレンスキー氏がスクリーンに現れると、総立ちして拍手を送った。
ゼレンスキー氏は「真珠湾を思い出してほしい。1941年12月7日、あのおぞましい朝のことを。あなた方の国の空が、攻撃してくる戦闘機で黒く染まった時のことを」と述べた。
更に「9月11日を思い出してほしい。2001年のあのおぞましい日のことを。悪があなた方の都市を、独立国の領土を、戦場にしようとした時のことを」と続けた。
「わが国は同じことを毎日経験している」とも述べた。
ゼレンスキー氏は「空を守る必要がある」として、ウクライナ上空での飛行禁止区域の設定や戦闘機の供与などを改めて求めた。
米国のバイデン政権やNATO(北大西洋条約機構)は、飛行禁止区域の設定はロシアとの直接の軍事衝突につながるとして、否定的な考えを示している。
演説のほとんどはウクライナ語だったが、終盤には少しだけ英語も使われた。
アメリカ合衆国議会でオンライン演説するウクライナのゼレンスキー大統領、真珠湾攻撃について話している瞬間
ウクライナ政府は日本政府に対しても、「日本の国会でも、ゼレンスキー大統領のオンライン演説を行いたい」と打診している。
ゼレンスキー氏は元々、コメディアンや俳優として活動していた。
大統領の役で出演したドラマが大ヒットしたことを受けて、2019年に政治経験がないまま大統領選挙に立候し当選した。
大統領就任当初の支持率は7割ほどあったが、2021年10月には25%まで下落した。ウクライナが抱える経済や汚職などの問題を解決できず、ロシアとの関係も悪化した。
ロシアがウクライナに侵攻してからは状況が一変。ロシアに屈しない姿勢がウクライナ国民に支持され、支持率は91%まで急上昇した。
ゼレンスキー氏は、パフォーマンスは抜群に上手い。しかし、一国のトップとして必要な経済や法律、歴史の知識はない。
ゼレンスキー氏が大統領にならなかったら、ロシアはウクライナに侵攻してこなかったかもしれない。
ウクライナ国民は、彼が大統領にふさわしい人物か否か、冷静に観察した方がいい。
日本の保守には、気付いた人が多いだろう。